■さよなら200型 退役記念さよなら運転■

平成2年7月29日

新京成電鉄では営業線車両の完全冷房化に伴い、昭和初期に京成電鉄でデビューし、その後新京成に移籍して、旧型電車で最後まで活躍してきた200型電車が引退することになりました。

そして平成2年7月29日、退役記念さよなら運転が実施されました。新京成ではこの手のイベントを一般に公開したのは初めてだったと思います。一般の新聞なので参加者を募り告知され当日はたくさんのファンがくぬぎ山車庫に集まりました。さよなら運転はくぬぎ山⇒京成津田沼⇒松戸⇒くぬぎ山⇒くぬぎ山車両基地の経路で運転されました。

車内では沿線から集まった絵画や新京成の開業当時の駅舎や車両の貴重な写真196点や主制御器などの鉄道用品が陳列され、記念乗車券の販売、企業PRのVTRなどを放映。またその時の台車の走行状況をモニターで映し出されていました。車両基地では鉄道部品の展示即売会など、盛りだくさんの内容で、はじめてのイベント参加なだけに非常に思い出に残るものとなりました。それではその時の様子をご紹介いたしましょう。

 

参加者は、くぬぎ山にある新京成電鉄本社前に集合。整理券が配られ、この整理券ごとに8両編成の200型の各車両に割り当てられ、その車両から乗車します。

いよいよ入線です。車両基地からタイフォンを鳴らしてこちらにやって来ました!!おお〜、感動!!!そして長らく慣れ親しんだ赤いつり掛け電車も今日が最後(涙!)

 

早速車内に乗り込みました。各車両では様々なものが展示されておりました。新京成の職員さん達の思い入れがうかがえますね。

懐かしい貴重な写真の数々やPRビデオを上映。網棚や長い吊革、懐かしいなぁ〜!京成津田沼と新津田沼間の吊革が網棚に一斉にぶつかる合唱はとても楽しみでした。

 

京成津田沼に向かって快走!!北総線内ではあったものの、この日は新京成線内ではあまり見たことが無かったつり掛け電車の爆走が披露されました。最高速度は120kmの走行が可能なこの200型は車歴は古いがモーターの出力が一番大きかった事が最後まで残った理由のひとつであると聞いてます。各駅では一度停車するもののすぐにフルノッチで加速し、モーター音はかすれ切っておりました。最後の最後にこの電車の足の速さを披露してくれました。

京成津田沼から松戸に向かいます。画像は現在の新鎌ヶ谷。左側には現在イオンショッピングセンターがあります。堂々たる旧型電車の8両編成。非冷房なので堂々と窓を全開にして・・・!!

クレぺリンの検査です。乗務員試験などに用いられる、いわゆる適正検査を車内でも体験することができました。

くぬぎ山車両基地に戻ってきました。タラップを使って電車から降ります。

鉄道ファンや家族連れでにぎわう。

この前パンタも見納め。私は電車の一番前にパンタグラフがそびえ立っている姿が、いかにも電車らしくて大好きでした。

こんなにたくさんの人たちに見送られます。

小さい写真を大きくしたからボケボケ(汗)

鉄道部品の即売会です。おおお〜新京成を知っている人にしてみればレアなものばかりだぁ〜!!!ものによっては抽選になりました。私は方向板を手にしたかったのですが見事ハズレ!

京成津田沼側の205号。方向板が汚れていたので職員がモップで拭きフキ!!

長年活躍してきた釣り合い張り式の台車。

右手奥には間もなく開通する北総開発鉄道の高架線が見えます。

見知らぬ少年と記念撮影。今とは別人の様なおいらがここに・・・・(滝汗!)

最後に200型と一緒に記念集合写真。

いよいよクライマックス。職員による式典が始まりました。感動です。長年手を加えて来た職員の皆様にとってはいろんな思いが込められている事でしょう。

 最後にお清めです。うう〜、さびしいぃ〜!

そしてお別れとなりました。

とても思い出に残る貴重な1日を過ごすことができました。本当にありがとうございました。

このイベントをきっかけに、毎年鉄道の日には車両基地を開放しイベントが開催される様になりました。

その後200型はこの204号のみ京成へ里帰り。青電時代にリメイクされ、現在も宗吾車庫に初代スカイライナーや3000型と一緒に胴体保存されています。興味がある方はぜひ足を運んでみてください。

 

 

 

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